東京六人組 インタビュー(2022.7.23『KCH的クラシック音楽のススメ』第3回「東京六人組」)

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京都コンサートホール

『KCH的クラシック音楽のススメ』は、クラシック音楽を幅広い世代の皆様にお楽しみいただけるコンサート・シリーズです。今回ご出演いただく「東京六人組」のメンバーにメールインタビューを行いましたので、是非お読みください!

©Ayane Shindo

――「東京六人組」グループ名の由来を教えてください。

我々は主に東京で活動している六人ということで、20世紀前半にフランスで活躍した「フランス六人組」(デュレ、オネゲル、ミヨー、タイユフェール、プーランク、オーリック)に掛けました。
グループ名を決めていた時に、終電間近までなかなか決めることができず困っていたのですが、別れ際に東京駅の改札口で、みんなで「東京は?」「六人組は?」という意見が奇跡的に一致して「東京六人組」になりました。

――クラシック音楽をまだあまり聞いたことのない学生さんやお客様に、「東京六人組」の魅力や、各楽器の注目のポイントを教えていただけますか?

私たち「東京六人組」は、5つの管楽器(フルート、オーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴット)とピアノという6人で編成したグループです。弦楽器のアンサンブルと違って、それぞれが違う原理で音を出すのが特徴です。空気、リード、唇、打弦などによって生まれた各音色が合わさると、無限のパレットに…!そんな音色感や、まるで会話をしているようなアンサンブルの魅力を感じていただければと思います。
繊細な表現から迫力あるサウンドまで、京都コンサートホールの素晴らしい音響の中で、皆様に存分にお楽しみいただけることを願っています。

――各メンバーの紹介をリレー方式でしていただけますか。

福川伸陽(ホルン)©Ayane Shindo

 

①上野由恵さん(フルート)から見た「福川伸陽さん(ホルン)」

「ホルン奏者」という枠を超えて、真の音楽家であり続ける人。絶対的なカリスマ性と共に、彼の人柄や音楽には嘘や取り繕ったところが全くなく、仲間たちから絶大な信頼を集めています。クールっぽく見えて、楽しいときは少年のような笑顔で大笑いするところも魅力的です。

金子平(クラリネット)©Ayane Shindo

 

②福川伸陽さん(ホルン)から見た「金子平さん(クラリネット)」 

芸術家とは彼のような人のことを言うのだろうなと言うくらい、楽器で演奏した方が自身の言葉より人になんでも伝えられる、隣で演奏してて最高な人。

 

荒絵理子(オーボエ)©Ayane Shindo

 

③金子平さん(クラリネット)からみた「荒絵理子さん(オーボエ)」

CDでは、オーボエの他に打楽器を担当するマルチな才能の持ち主で、演奏はとても情熱的です。新しいことにどんどんチャレンジする前向きな性格だと思います。

 

福士マリ子(ファゴット)©Ayane Shindo

 

④荒絵理子さん(オーボエ)からみた「福士マリ子さん(ファゴット)」

とにかく品格があります。おしとやかに見えて、真面目に見えると思いますがその通りで、育ちの良さに溢れています。どんな時も1歩下がって状況を判断しながら、相手に嫌な思いをさせない話し方、行動をされています。ファゴット演奏もそうであり、でもいざというときにファゴットという楽器の良さを全面的にアピールできる方です。このような方はこの音楽業界であまり見かけません。

三浦友理枝(ピアノ)©Ayane Shindo

 

⑤福士マリ子さん(ファゴット)から見た「三浦友理枝さん(ピアノ)」 

アンサンブルではいつも冷静&的確にバランスを取って下さいます。知的な演奏をされますがお話しすると気さくで面白くて、ギャップが素敵だなぁと思います。

 

上野由恵(フルート)©Ayane Shindo

 

⑥三浦友理枝さん(ピアノ)からみた「上野由恵さん(フルート)」 

何事にも全力で取り組む努力家であると同時に、ダジャレをこよなく愛し、常に新ネタ開拓に余念がないオモロい一面も持ち合わせています。

 

 

――今回の京都公演のプログラムはどのように決まったのですか?また今回のプログラムの聴きどころを教えてください。

 今回、京都(関西)へは初めて六人組として伺いますので、私たちの名刺がわりになるようなプログラムにしようと考えました。
まず、この編成のオリジナル曲として最も重要なレパートリーであるプーランクの六重奏曲。
そして、私たちの活動の特徴である、フルオーケストラの曲を6人で演奏するというチャレンジをしました。「魔法使いの弟子」や、「ラ・ヴァルス」は、私たちのために新たに編曲して頂いたものです。
また、磯部周平さんの「きらきら星変装曲」は、この編成のオリジナル曲です。おなじみのきらきら星のメロディーが、古今様々な作曲家の様式に「変装」して次々に現れます。是非、どの作曲家風なのか推理しながらお聴きいただければと思います。

――お忙しい中、メンバーの皆様、インタビューにお答えいただきありがとうございました。

公演は7月23日(土)アンサンブルホールムラタで14時開演です。

「東京六人組」の素敵な演奏とトークをご期待ください。