京都コンサートホールでは、1995年10月15日の「国立パリ管弦楽団」による杮落し公演の後、12月15日まで全40公演にわたるオープニングシリーズを開催しました。
連日多くの方にお越しいただき、シリーズの来場者はのべ約4万6千人となりました。

『ストーリー』の第3弾では「オープニングシリーズ」をハイライトでお伝えすると共に、当時のレビュー記事をご紹介します。

各公演の詳細は、当サイトの「オープニングシリーズ　ラインナップ」をご覧ください。

世界の名門オーケストラが登場

京都コンサートホールでは開館以来、世界の名門オーケストラを毎年招聘しています。オープニングシリーズは特に豪華で、国立パリ管弦楽団が3日連続で演奏会を行ったほか、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、18世紀オーケストラなど名だたる世界的オーケストラが登場しました。 その中で、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏会（11月3日開催）では、阪神大震災（1995年1月17日発生）被災者のためのチャリティーとして、当日の公演前の練習（ゲネプロ）が公開され、見学希望の応募が殺到して抽選となりました。寄附金は約500万円集まり、会場で兵庫県知事（代理）に贈られました。

多彩なプログラムを披露した京都市交響楽団

京都コンサートホールを本拠地とする京都市交響楽団（以降「京響」）は、10月12日の開館記念祝典にて、京都コンサートホールで初演奏を行いました。

京響のコンサートホールでの初公演となった「第378回定期演奏会」（10月18日開催）では、音楽監督兼常任指揮者を務めていた井上道義氏の指揮により、出演者がポディウム席と舞台を埋め尽くす大編成で、マーラーの《交響曲第8番「千人の交響曲」》を披露しました。
京響はその後のオープニングシリーズでも引き続き、ロシアの名指揮者ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー氏がタクトを取った「第379回定期演奏会」や、3回に渡って開催された「歴代常任指揮者シリーズ」、「名曲コンサート」「京響ポップス」といった、多彩なプログラムを披露しました。

国内外のオーケストラが京都に集結

多くの国内外のオーケストラがオープニングを祝して京都に集結しました。ウィーンからはトーンキュンストラー室内オーケストラ、そして京都の姉妹都市からボストン・カメラータとザグレブ・ソロイスツなどが来日し、世界のハーモニーを京都コンサートホールで響かせました。
また国内のオーケストラとしては、新日本フィルハーモニー交響楽団やNHK交響楽団、そして大阪フィルハーモニー交響楽団が登場。朝比奈隆氏やウォルフガング・サヴァリッシュ氏など世界的指揮者たちがオープニングシリーズに名を刻みました。

大学と音楽のまち、京都

京都は「○○のまち」とよく言われますが、その中の一つとして、「大学のまち」といわれるほど、多くの大学があり、それぞれの大学では音楽活動も盛んです。
オープニングシリーズでは、京都市立芸術大学による「特別定期演奏会」が開催されたほか、京都の大学オーケストラからの選抜メンバーによる「京都アカデミック・シンフォニー・オーケストラ」が、チェコ出身のエルヴィン・ルカーチ氏による指揮で演奏を披露しました。

京都は地元団体による音楽活動が盛んな「音楽のまち」でもあります。京都の邦楽家や団体などによる「邦楽スペシャル」や、京都をはじめ全国のトップクラスの合唱団・女声合唱団が揃った「合唱ゴールデンコンサート」など、地元の音楽家たちによるコンサートがオープニングシリーズでも多く行われました。

魅力的なラインナップとなったアンサンブルホールムラタ

アンサンブルホールムラタでも多くのコンサートが開催されました。杮落し公演となったのは、10月21日開催の「京都芸大メモリアル・ストリングドアンサンブル」でした。
指揮を務めた岩淵龍太郎氏（初代館長）は、NHK交響楽団や日本フィルハーモニー交響楽団のコンサートマスターを務めるなどヴァイオリン奏者として活躍しただけでなく、指導者として京都市立芸術大学にて多くの演奏家を育てました。演奏会には、全国のオーケストラから岩淵氏の教え子たちが出演に駆けつけました。

そのほか、世界の弦楽四重奏団による「室内楽スペシャル」や、関西を中心に活躍するアーティストたちによる「室内楽シリーズ」が行われたほか、2005年より第2代館長に就任する作曲家の廣瀬量平が企画・構成した「京都・若い作曲家による連続作品展」など、バラエティに富んだラインナップとなりました。

オープニングシリーズの興奮を伝える記事の数々

最後にオープニングシリーズについて掲載された記事を紹介します。

• 「京都コンサートホール、華やかに幕開け」（文：中原昭哉、音楽評論家）
  『京都市音楽芸術振興財団ニュース「PRELUDE」』vol.4（1996年3月）

  

• 「オープンした京都コンサートホール――京都初、待望の音楽専用ホールがいよいよ開館した。
  杮落しの響きは、音楽ファンの期待に応えるものとなった。」（文：山田治生、音楽評論家）
  『音楽の友』1995年12月号

  

◆参考文献

• ・『京都コンサートホール友の会ニュースNo.3（1996年1月号）』（1996年1月1日）
• ・『京都コンサートホール5年間の足跡』（2000年10月15日）

◆公演写真の出典

• ・『京都市音楽芸術振興財団ニュース「PRELUDE」』vol.4（1996年3月）

音楽ファンのみならず、日本中、いや世界中から建築ファンも訪れる京都コンサートホール。その人気の秘密はどこにあるのでしょうか。

「誕生のストーリー」第4弾は、開館当時に発行された記事や資料を辿りながら、京都コンサートホールの建築に込められた意図に迫ります。

「京都」と「クラシック音楽専用ホール」

ここに1枚のスケッチがあります。
上部から下部に向かって流れる青色の2本の線。これらの線はやがて1本になり、その線の上に直方体のようなものと円筒形のようなもの、立方体のようなものが並んでいます。2本の線のうち1本の線上には黄色い正三角形が描かれており、頂垂線が下部へと引かれています。

これは建築家 磯崎新氏による、京都コンサートホールのイメージ・デッサンです。
2本の線は賀茂川と高野川（2本の川はやがて「鴨川」に）を表しており、直方体・円筒形・立方体はホールの建物イメージを、緑色に塗られた周囲は京都の豊かな山々を表現しているのでしょう。黄色い正三角形にも何やら意味があるようです。

磯崎氏がまずこだわったのは、「京都」という日本古来の長い歴史を持つ土地柄。そして、その地に近代西洋文化の象徴とも言える「クラシック音楽専用ホール」を建設するという“矛盾”でした。京都コンサートホール開館時に磯崎氏から寄せられた文章からはその強いこだわりが透けて見えます。

京都という日本的遺産となった街に、西欧起源のクラシック音楽を演奏する空間をつくる。古い街並みと美しい山々に囲まれたなかに、今日の素材を用いて、非伝統的な建築物をつくる。それは和解し難い矛盾でもある。
この対立を、共存でも並置でも融合でもなく、対立のまま統合することは可能だろうか。変貌しつつある京都が、いま求めているのは、こんな、“困難な統合（ディフィカルト・ホール）”とでもいうべき視点だろう。
磯崎新「初演を待っている」（「開館記念祝典」配布パンフレット（1995年10月））より

「京都」と「クラシック音楽専用ホール」を「対立のまま統合する」。
未だかつて誰も成し遂げられなかったようなこの難題に、磯崎氏は独自の感性をもって次々と取り組んでいきました。そしてその結果、世界に一つしかない個性豊かな「京都コンサートホール」が完成したのです。

京都コンサートホールを構成する「困難な統合」は大きく分けて３つ。
磯崎氏が抱いていた当時の狙いを知ると、新たな目線で25年目を迎えた「京都コンサートホール」を眺めることができるでしょう。

■困難な統合（１）新しい京都「北山」と「平安京」

京都コンサートホールが位置する京都「北山」は建築当時、「新しい京都の文化プラザ」として整備されていたエリアの一角でした。
磯崎氏はそんな新しい都市開発の中にある「北山」を、平安京から続く歴史的なまち「京都」と統合できないかと試みたのです。
そこで鍵となったのが「風水」でした。

794年、桓武天皇により遷都された「平安京」。
その際に参考となった考え方が中国古来の風水における「四神相応の地」です。
これは四神が4つの方角を司るという考え方で、北の玄武・東の青龍・南の朱雀・西の白虎が守護する都市は繁栄すると考えられていました。
この考え方において、北の玄武は「山」、東の青龍は「川」、南の朱雀は「池」、西の白虎は「道」を表現しており、平安京のケースでは北の玄武が「船岡山」、東の青龍が「鴨川」、南の朱雀が「巨椋池（干拓事業により現在は農地）」、西の白虎は「山陰道」とされています。

「四神相応の地」として造られた平安京に興味を抱いた磯崎氏は、さらに想像力を膨らませます。

京都最古の神社であり現在はパワースポットとして知られている上賀茂神社と下鴨神社、そして北の玄武である「船岡山」の3点を線で結び、正三角形を作り出しました。
続いて、船岡山山頂から上賀茂神社⇔下鴨神社を結ぶ辺に対して垂直に線を下ろすと、面白いことにそこには京都コンサートホールが出現するのです。

実は、「平安建都1200年記念事業」の一環として建設された京都コンサートホール。
当ホールを上賀茂神社や下鴨神社、さらには平安京とも繋げて「統合」を行った磯崎氏の頭の中には、大きな狙いと意図、そして壮大な夢があったのかもしれません。

■困難な統合（３）日本と欧州の素材

京都コンサートホールは、日本と欧州の建築素材が組み合わせされ、見事な統合がなされています。その一部をご紹介します。

エントランスホールとアンサンブルホールムラタが入った「小ホール棟」には、信楽で焼かれた特殊陶板がその曲面に使用されています。京町家のいぶし瓦を模して選ばれており、全体的に外観は、周辺環境と無理なく調和しながらも独自の存在感を表すために、グレーから黒に至るグラデーションで、鈍く光る“いぶし銀”のイメージで統一されています。
こんなにも大型の陶板は珍しいのではないでしょうか。

これに対し、各ホールのホワイエでの床・柱・天井を結ぶ立方体格子の仕上には、京都市の姉妹都市であるフィレンツェで、ルネサンス期にも用いられていたピエトラ・セレーナ石が用いられています。
この石は、イタリアから運ばれた貴重な砂岩で、歴史あるイタリアの歩道などにも使用されています。ミケランジェロやアップルの創始者のスティーブ・ジョブズにも愛されていたとも言われており、アップルストアでも使用されているところがあるそうです。

２つのホール――大ホールとアンサンブルホールムラタ（小ホール）――を備える京都コンサートホール。25年経った今もなお、その特徴的なデザインで人々を魅了してやみません。

この個性豊かな２つのホールは、古典的なホールの建築スタイルをベースにしながら新たな試みが施され、デザインと音響の融合が試みられています。
いったいどのような工夫がなされているのでしょうか？開館当時に発行された記事などから紐解いていきましょう。

大ホールのテーマは「非対称」

通常、クラシック音楽専用ホール（コンサートホール）は、ホールの形状によって大きく２種類に分けられます。
一つは「シューボックス型」と呼ばれるもの。その名の通り、靴を入れる箱のような形をしたホール空間を指しています。舞台は長方形の短辺の一方に置かれ、客席は舞台と並行に並べられているのが特徴です。
もう一つは「ヴィンヤード（ヴィニヤード）型」と呼ばれるものです。客席がブロックごとに分割されており、その様子がまるでぶどう畑（vineyard）のように見えるので、このような名称で呼ばれています。

それでは、京都コンサートホールの大ホールはどうでしょうか。
ストーリーの初回でご紹介したように、京都コンサートホールは「シューボックス型を基本にしつつ，舞台と客席が一体となる空間」となるよう計画されました（「京都市コンサートホール（仮称）基本計画」より）。

当ホールを設計した建築家の磯崎新氏は次のように述べています。

「左右対称型のシューボックスは半分だけデザインすればいいが、それは面白くない。音源となるオーケストラ自体、完ぺきな対称形とはいえないのだから。」
（『日経アーキテクチュア』1995 9-25 No.532（日経BP社））より

このように、従来の「シューボックス型」に留まることなく、京都コンサートホールならではのホール空間にしたいと考えた磯崎氏は、まずパイプオルガンを上手側（客席から見て右側）に寄せた上でボックス席を下手側（客席から見て左側）に設置し、対象となる軸線をずらしました。加えて、左右のバルコニー席やステージ後方席も対称軸からずらして、非対称となるように設置したのです。

天井と壁に施されたデザインと音響の効果

ホール空間と同様に、個性豊かなデザインを持つ京都コンサートホール大ホールの天井。パイプオルガンから後部座席に向かって一本の川のように施されている天井の装飾（照明やスピーカー）は、関係者の間では「天の川」という愛称で親しまれています。また、和の雰囲気を醸し出しつつもモダンな印象とするために、１・２階の壁には縦方向に木の装飾が不規則に施されています。
実は、これらの装飾は単なる“装飾”ではありません。音響的な効果を狙う重要な“装置”でもあるのです。「天の川」や木の装飾は、音の反響をホール中に散乱させる役割を担っています。“装飾”と見せかけて、音響的な効果を狙う“装置”でもある――こういった点にも磯崎氏と音響を担当した永田音響設計の京都コンサートホールに対する強いこだわりが垣間見えます。

永田音響設計による音響上へのこだわりは続きます。
通常、コンサートホールの床は、コンクリート上に木の素材を直貼りし、固く重く仕上げていきます。一方、天井に関しては、主にボード等の柔らかく軽い素材を用いて仕上げるのが一般的です。
しかし京都コンサートホールでは、床と天井に対して通例とは異なるアプローチで設計が試みられました。床には、コンクリート製の板の上に束立て木床（木の細い柱を格子状に組む、伝統的な木造住宅の床構造のこと）を組むことで、床下に空洞を作りました。それに対して、天井には１㎡あたり100kgもの重量がある密実強固な素材を用いました。
このことにより、天井に届いた音を低音までしっかりと反響させると共に、床面では吸音し、豊かで温かみのある音を創出することができます。

「天井をコンクリートで重くする一方、床は床スラブの上に束立てとし軽くした。一般に、天井が軽く床が重いのが日本のホール。今回は両者の関係が逆転している。」（永田音響設計取締役特別顧問　永田穂）（『日経アーキテクチュア』1995 9-25 No.532（日経BP社））より

天井高がとれなかったアンサンブルホールムラタでの工夫

デザイン面・音響面で工夫が施されたのは大ホールだけではありません。
ちょうど六角形の花が咲いたように開いた独特の形状を持つアンサンブルホールムラタにも様々なアイディアが詰まっています。

大ホールとは異なり、アンサンブルホールムラタの設計にはある一つの大きな「課題」がありました。ホール周辺では、京都市の都市計画による20mの高さ制限がある上、ホールの下の部分にはエントランスホールがあることから、思うように天井高を取ることができなかったのです。

そこで磯崎氏が行ったことは「発想の転換」。天井高の不足を嘆くのではなく、それを逆手にとったデザインを生み出そうとしました。

天井が低いと、舞台からの音が天井や壁に反響した後に客席へすぐ届いてしまいます。 反響音の返りを少しでも遅らせて、バランスの取れた響きにするために、ホール内部の壁を15度外側に傾けました。このことによって、天井を高くしたのと同じような反響の効果を得ることができたとともに、独特なデザインが生まれたのです。

この傾いた壁面にもこだわりが隠されています。
１階客席部分の壁にある格子状の木の装飾とは異なり、天井やホール全体のデザインに合わせて、金属のパネルが上部の壁面に使用されています。設計当時、クラシック音楽専用ホールの壁面の素材として金属を使うことはタブー視されていたそうで、それを敢えて使うことは挑戦的な試みだったそうです。

音響を担当した永田音響設計によると、タブー視されていた理由は２点考えられます。
まず１点目は、金属パネルを使用した場合、ほかの素材と比べて振動時間が長いことから、ホールの響きが消えた後に、壁から音が聞こえてくるという不自然な現象が起こる可能性があるためです。そしてもう１点は、金属パネルの留め付け部分が緩むことによって、「ビリつき音」が発生する可能性があるからです。
それらの弱点を克服するため、京都コンサートホールでは、「パンチングメタル」と呼ばれる穴の開いた金属を使用し、穴の開いた面積を音響上影響のないとされる50％以上にすることにより、金属が振動しにくく、また振動したとしても後から音が聞こえることがないように設計されています。また、金属パネルの取り付け部分には、下地との間にクッション材を挟んで、一度締め込むと緩まない特殊な釘を使用することで、ビリつき音が発生することを防いでいます。
なお、この穴の開いた壁の奥にはもう一枚壁面があり、音を奥の壁面に反射させることで、よりホール内のスペースを確保し、反射音を遅らせるように設計されています。

また、さらに反響音を調整するための工夫として、ステージ後方にある壁の裏側（正面から見ると舞台正面の裏）に「カーテン」が設けられており、状況に応じて開け閉めすることで、残響時間の調節ができるようになっています。

このように、デザインはもちろんのことながら、バランスのよい音響を実現させるために、見えないところにまで、磯崎氏と永田音響設計によるこだわりが詰まっています。

宇宙空間を連想させる天井

アンサンブルホールムラタの天井も大ホールと同様にこだわって作られています。
磯崎氏は、この六角形の天井を「宇宙空間」のようにデザインしました。

まず、舞台の上部には「UFO」と呼ばれている大きな円盤があり、無数のライトが埋め込まれています。そしてその奥には、小さな円盤が6つ配置されています。これらはいずれも照明としての役割を担っており、大きな円盤は、スポットライトの方向を調整するために、上げ下げすることができます。その様子は、まるで「UFO」が舞台に降り立つかのように見えます。

また、小さな円盤の周りには、蓄光のライトで星座図が描かれています。

このように大ホールとアンサンブルホールムラタには、建築設計の磯崎新氏と音響を担当した永田音響設計によるこだわりや工夫が随所に散りばめられているのです。

京都コンサートホールの「誕生のストーリー」として、全５回にわたって開館時の様子やホールに込められた想いを辿ってまいりました。
開館から25年が経っても、色あせない京都コンサートホールの魅力。
これからも「クラシック音楽の殿堂」として、京都から音楽の魅力を発信してまいります。どうか末永くご愛顧いただけましたら幸いでございます。

◆参考文献

• ・『京都コンサートホール友の会ニュース』創刊号No.1、1995年8月号
• ・『京都市コンサートホール（仮称）設計競技作品集』
• ・『Global Architecture JAPAN』16、SEP-OCT 1995、p.15-36
• ・『The Japan Architect』12、Winter 1993-94、p.143-152