和太鼓奏者・大多和正樹 特別インタビュー(9/8 オムロン パイプオルガン コンサートシリーズVol.62「オルガニスト・エトワール」共演者)

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京都コンサートホール

9月8日(土)午後2時から開催される「オムロン パイプオルガンコンサートシリーズ vol.62 “オルガニスト・エトワール”」。今回の“エトワール”は、ミューザ川崎シンフォニーホールのオルガニストを務める大木麻理さんです。

オルガニスト 大木麻理

彼女が今回のプログラミングを考える際、一番最初に見せたこだわりが「和太鼓奏者の大多和正樹さんと共演したい」ということでした。
わたしたち京都コンサートホールもパイプオルガンと和太鼓の共演は初めてということで、どのようなコラボレーションになるか、わくわくしています。
そこで、和太鼓奏者の大多和正樹さんに、共演される際の聞きどころなどについてお話を伺うことにしました。

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――はじめまして、今回のパイプオルガンと和太鼓のコラボレーション、とても楽しみにしています。大多和さんは普段、どのような活動をなさっているのか教えていただけますか。

大多和さん:最も大事なのはその場に合った音量、音色と考えています。
故に呼吸を伴った演奏ができることを心がけています。
様々なアンサンブルやソロにて多様な音量幅で活動しております。
尺八、津軽三味線、箏、篠笛などの和楽器はもちろん、ジャズ、ラテン、アフリカン、クラシックなどあらゆる音楽、ダンサー、書家、役者など様々な創作者の方々と共演しております。

和太鼓奏者 大多和正樹

――従来の和太鼓のイメージにとらわれずに、様々な楽器と一緒に演奏されていらっしゃるのですね!その中で和楽器である和太鼓と、洋楽器(今回で言えばパイプオルガン)とのコラボレーションにどのような可能性を見出されていますか?

大多和さん:どんな楽器も先人のお陰で今日まで受け継がれてきていることの素晴らしさ、また歴史ある楽器が今回共に奏でられることに大変感謝しております。
互いに音量幅の広い楽器であること、このダイナミクスレンジの幅が似ていると思われる両者の音から生まれる新たなスタンダードアンサンブルに期待しています。

――なるほど、一緒に演奏することで魅力も2倍になるということですね。
ところで、大多和さんと大木さんが今回共演されるきっかけを教えてくださいますか。

大多和さん:昨年11月の東京オペラシティで、あるオーケストラと共演した際、楽屋前で大木さんから今回のお声掛けをいただいたのがきっかけです。
そのときは二人の共演はなかったのですが、和太鼓とのアンサンブルにとても興味を持っていらっしゃいました。
同時に私も「どんな繊細かつ壮大なアンサンブルになるのだろう!」とワクワクしたことを覚えています。

――ということは、今回が記念すべき「初共演」でいらっしゃるのですね!余計に楽しみになってきました。
さて、今回のコンサートで大木さんと共演なさる曲について、聞きどころをそれぞれ教えてくださいますか。

大多和さん:《トッカータとフーガ ニ短調》については、いくつかのビートが出ているなかで各シーンが演奏されることになるかと思います。少しロック寄り?かもしれません。いずれにしても珍しいかたちで演奏されることになると思います。
《ボレロ》は当然の音量の変化と共に、両手で同時に鳴らされる太鼓の移り変わりにご注目ください。
《東京音頭》に関してはオルガンバージョンをまだ聴いたことがなく、今のところ全く見当もつきません。後日大木さんの演奏音源を頂いたらイメージが浮かぶと思います。

――バッハでロック寄りですか!?《トッカータとフーガ ニ短調》はもう何回も聴いている作品ですが、まったく新しい《トッカータとフーガ》に出会えるような気がします。バッハ=ロックは想像つかないのですが、絶対カッコイイですよね。
それでは最後に、当日お越しくださるお客様に大多和さんから一言お願いできますでしょうか。

大多和さん:演奏とは、イメージを擦り合わせるために会話をしていくことと似ている気がします。言語を使って人と意思を伝え合うように、その楽器を操る人、お客様と共感できることは大変大きな喜びです。
パイプオルガンと和太鼓の「繊細かつ壮大な音世界」、大木さんと私の「音の会話」から皆さんと共感できる瞬間が生まれることに期待しながら、とても楽しみです!是非体感しにいらしてください!

――ありがとうございました!新しいパイプオルガンの世界を創ってくださること、いまから楽しみにしております。どうぞ宜しくお願い致します。

(7月23日 京都コンサートホール事業企画課メールインタビュー)

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【公演情報】

2018年9月8日(土)14:00開演(13:00開場)
大ホール
Saturday 8, September 2018 2:00 p.m. at Main Hall

いま注目の若手女流オルガニスト
待望の京都コンサートホール初登場!

輝かしい国際コンクール受賞歴を誇る、若き女流オルガニストの大木麻理。十八番のドイツ・バロック音楽はもちろん、和太鼓奏者の大多和正樹氏をゲストに迎えて、オルガンと和太鼓のコラボレーションまで披露します。
この魅力的なプログラムは、京都コンサートホールのためだけに組まれたものです!どうぞお見逃しなく!

[オルガン]
大木 麻理
(ミューザ川崎シンフォニーホール・オルガニスト)
Mari Ohki, Organ (Organist of MUZA Kawasaki Symphony Hall from1st April 2018)

[ゲスト]
大多和 正樹(和太鼓)
Masaki Otawa, Taiko (Japanese Drum)

[曲目]
ブクステフーデ:前奏曲 ト短調 BuxWV149
J.S.バッハ:トッカータとフーガ ニ短調 BWV565
J.S.バッハ(A.ラントマン編曲):シャコンヌ
(無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番より)
ボヴェ:「東京音頭」による幻想曲
ラヴェル(K.U.ルードヴィッヒ編曲):ボレロ
ほか