フォルテピアノ奏者 川口成彦 特別インタビュー③

投稿日:
アンサンブルホールムラタ

10月5日開催『3つの時代を巡る楽器物語』第1章「ショパンとプレイエル」(京都コンサートホール アンサンブルホールムラタ)にご出演される、フォルテピアノ奏者の川口成彦さん。

前々回のインタビュー記事「フォルテピアノ奏者川口成彦特別インタビュー①」では川口さんとクラシック音楽との出会いやオランダでの留学生活について、そして前回の「フォルテピアノ奏者川口成彦特別インタビュー②」ではショパン国際ピリオド楽器コンクールに関するお話をお伺いしました。

インタビューの最終回では、今年の10月5日(土)に京都コンサートホールアンサンブルホールムラタで開催される『3つの時代を巡る楽器物語』第1章「ショパンとプレイエル」について語っていただきました。

©TairaTairadate

――『3つの時代を巡る楽器物語』第1章「ショパンとプレイエル」のプログラムを考える際、「オール・ショパンで」とオーダーをしました。
まずは、演奏なさる作品を教えていただけますか。

川口成彦さん(以下、敬称略):ショパンは男装の女流作家ジョルジュ・サンド (1804-76)(※フランス出身の作家であり、当時の様々な知識階級の男性たちと関係をもった女性として知られる)と恋愛関係にありましたが、今回のプログラムはそんな2人が共に過ごしたフランスのノアン、そしてスペインのマヨルカ島で書かれた作品をピックアップしています。
《夜想曲第15番 ヘ短調》や《舟歌 嬰ヘ長調》、《バラード第3番 変イ長調》、それに《24の前奏曲》などといったものです。

――使用されるフォルテピアノは、ショパンがまだ生きていた時代に使われていた1843年製のプレイエル(タカギクラヴィア所有)ですね。

川口:そうです。プレイエルのピアノの特徴は何といってもその音色です。
とても素晴らしい音色がするんです。なんと表現したら良いんだろう…。
たとえば、楽器から薫りがする、と言ったような感じかな。
かつて、ショパンはプレイエルについて、このように言ったそうです。
「私は体調が良い時はプレイエルを弾き、悪い時はエラールを弾く」。
つまりプレイエルはコンディションの良い時でないと弾きこなせない楽器だと言うことです。プレイエルのピアノって、タッチによって実に多様な音色が出せるので、音の表情にこだわると非常に神経を使いたくなる楽器です。
指先のデリケートなコントロールが難しいとも言えますが、うまく扱えたなら大変美しい音楽を紡ぐことが出来ます。
きっと、ショパンもプレイエルのそういうところが好きだったのかも。皆さんには、ぜひ生でその特別な音色を聴いていただきたいと思います。

――ところで、演奏会のテーマの一つである「ジョルジュ・サンド」に関するエピソードがあるとか?

川口:そうなんですよ。実は、ショパンとサンドが共に夏を過ごしたフランスのノアンに行ったことがあります。そこにはサンドの家がまだ残っているのですが、一緒に暮らしていたはずのショパンに関する品がほとんど現存しないのです。ショパンとサンドはあんなに愛し合ったはずなのに、別れた後、サンドはショパンの私物をわーっと全て捨ててしまったんですよ。

――まぁ、女性ってそんな生き物ですよね。

(一同笑い)

川口:サンドは実に恋多き女性でしたので、すっかり片付いたショパンの部屋を想像すると、ショパンはたくさん付き合った男のひとりに過ぎなかったのか…とも思いました。

――女性の立場から考えると、サンドはショパンと別れたことがショックで、そういうことをしたのではないでしょうか。女性は過去を引きずりたくないから、その男性を思い出させるような物は全部さっさと捨てちゃって、忘れようと努力するんです。悲しいからそうするんですけどね。

川口:そうかもしれない。
だけど、僕がノアンにあるサンドの家へ行った時に一番衝撃的だったことは、ショパンの物は何も残されていなかったのですが、ショパンがピアノを弾いていた防音室の扉だけは残されていたことです。

――まぁ…。

川口:それを目の当たりにした時、鳥肌が経ちました。防音扉だけがずっと200年前から残っているんです。
ショパンの家具とか楽器が残っているよりも、ボールペンとかノートよりも生々しいと思いませんか。

ショパンの現存する作品の中で「傑作」と呼ばれるものは、ほぼノアンで書かれているのです。
ショパンにとって、ノアンはとても神聖な場所であり、本当に特別な場所だったんだなって、その地に立ってみて心底思いましたし、霊的なものすら感じました。
サンドもそんなショパンの側にいたわけで、ひょっとしたら、数々の傑作が生まれた防音室の扉だけは処分出来なかったんじゃないかな、と思いました。

――そうかもしれないですね。

川口:ノアンでこのような経験をしたということは、その時代に書かれた作品を演奏する上で非常に大きな財産になりました。
この経験以来、ショパンにとって、音楽とは人生の一部だったんだなって強く思います。音楽自体がショパンの人生の一部で、作品の中には彼の人生が詰まっている……そんなことを感じたノアン滞在でした。

――そうですね。それに、結局別れてはしまいましたが、サンドという特別な女性がいたからこそ、ショパンは傑作の数々を書けたのかもしれませんね。

川口:そう思います。もし彼がサンドと出会っていなかったら、もしノアンやマヨルカ島を訪れることがなかったら……ショパンの作品は違うものになっていたかもしれません。
ショパンの人生があったからこそ、あの作品たちが生まれたんだと思います。

――ますます10月5日の演奏会が楽しみになってきました。

川口:今回は、ジョルジュ・サンドとショパンをテーマにしたコンサートなので、素敵な楽器と共に、皆様と2人の足跡を辿ってみたいと思っています。特別な演奏会にしたいです。今からわくわくしています!

――秋の京都に鳴り響く古楽器でのショパン、わたしたちも心から楽しみにしています。貴重なお話をたくさんお聞かせいただきまして、ありがとうございました!

(2018年11月20日京都コンサートホール事業企画課インタビュー@京都コンサートホール 大ホールホワイエ)
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フォルテピアノ奏者 川口成彦 特別インタビュー②

投稿日:
アンサンブルホールムラタ

10月5日開催『3つの時代を巡る楽器物語』第1章「ショパンとプレイエル」(京都コンサートホール アンサンブルホールムラタ)にご出演される、フォルテピアノ奏者の川口成彦さん。
今回の京都公演は、川口さんにとって関西初となるフォルテピアノ・リサイタルとなります。プログラムはもちろんオール・ショパンで、使用楽器は1843年製のプレイエルです。
前回のインタビュー記事「フォルテピアノ奏者 川口成彦 特別インタビュー①」では、クラシック音楽との出会いやオランダでの生活についてお話いただきました。
今回は、いよいよ川口さんが第2位を受賞された「ショパン国際ピリオド楽器コンクール」のお話を伺いたいと思います。

©TairaTairadate

――それでは、川口さんが第2位を受賞なさった「ショパン国際ピリオド楽器コンクール」(2018年)について、お話をお聞かせくださいますか。

川口成彦さん(以降、敬称略):主催者は、あの有名な「ショパン国際ピアノコンクール」と同じ、ワルシャワのポーランド国立ショパン研究所です。
2018年はポーランド独立100周年という記念の年だったのですが、2010年のショパン生誕200年の頃から「ショパンが当時使っていた楽器を使ってコンクールをしよう」と計画されていたようです。
主催者としては、これまでの「ショパン国際ピアノコンクール」とは別に、もっとオーセンティックなものを追求していくために「古楽器を使用する」というアイディアを持っていたと思うんです。
国立ショパン研究所は「NIFC(Narodwy Instytut Fryderyka Chopina)」という自主レーベルを持っていて、このレーベルでは当時の楽器でショパンを録音するというプロジェクトを以前からやっていました。
なので、この自主レーベルで繰り広げられていたことが、コンクールとして実現した…と言っても良いと思います。

――コンクールではどのような楽器が使用されたのですか?

川口:コンクールでは、ショパンが生きていた時代の楽器が5台用意されました。プレイエル (1842)、エラール (1837)、ブロードウツド (1843)、ブッフホルツ (ca. 1825, 2017年修復)、グラーフ (ca. 1819, 2007年修復)です。
そのうち1~2次予選では、5台のフォルテピアノの中から1ステージにつき3台まで使用して良いという決まりでした。奏者が自由に決めて良かったのです。
僕は曲によって音色を変えたかったので、3台を弾き分けました。
2次予選でも3台使いました。本選では、5台のピアノに加えて、もう1台エラールが追加されました。

予選ピアノ選定(写真提供:川口成彦氏)

――1次予選と2次予選で演奏した曲を教えてください。

川口:1次はカロル・クルピンスキ(1785-1857) という、シューベルト (1797-1828) と同世代に活躍したポーランドの作曲家がいるのですが、彼のポロネーズを1曲弾きました。
そのあと、ショパンが若かりし頃に書いた《ポロネーズ》作品71-2を演奏し、バッハの《平均律クラヴィーア曲集》から第2巻の第24番、そしてショパンの《12のエチュード》から作品25-10を演奏しました。これはオクターブのエチュードです。
あとは、ショパンの《バラード第2番》も演奏しました。

2次予選のプログラムはオール・ショパンでした。《2つのポロネーズ》作品26、《4つのマズルカ》作品24、そして《ソナタ第2番》作品35を演奏しました。

本選では、ショパンの《ピアノ協奏曲第2番》を選びました。

――あれ?ノクターンがありませんね?

川口:そう、課題になかったんです!それが意外でしたね。
ショパンを課題にするのであれば、ノクターンは入れるべきだと思います。
国立ショパン研究所は、もうすでに第2回の開催にむけて動き出しているそうで、5年後の開催(2023年)になります。
おそらく、第2回の課題には、第1回のコンクール課題にはなかったノクターンやスケルツォが入ってくるでしょう。

――何でもそうですが、初回は「試行錯誤」の部分が大きいですよね。
ところで、たくさんの課題曲をこなされたわけですけど、いつ頃から準備なさっていたのですか?

川口:コンクールの要項が発表されたのが2017年でした。それを見て、すぐに受けようと決心しました。
それからは、予備予選であるDVD審査のためにかなり頑張りました。

――川口さんは、古楽界では最高峰とも言われる「ブルージュ国際古楽コンクール」(2016年)のフォルテピアノ部門で最高位を受賞されていますよね。
個人的には、ブルージュで受賞なさったのだからもう十分じゃないかと思ってしまうのですが、なぜ再度コンクールにチャレンジしようと思われたのですか?

川口:いや、僕自身もブルージュで受賞した時に「コンクールはもう終わりにしよう」と思っていたのです。
僕にとって「コンクール」とは、教育システムの一環でしかないと思っています。若者がコンクールを通して学んだものを、次にどう活かせるか…といったことが「コンクール」だと思っているので。
ブルージュで受賞した後「今後どうしようか」と色々考えていたのですが、そういった時に「ショパン国際ピリオド楽器コンクール」の存在を知り、「ロマン派時代の新たな作品を学ぶことが出来る大きなチャンスだ」と思って、コンクールに挑戦することを決めました。
もう一つ、大きな決め手だったのが、本選で憧れの18世紀オーケストラと共演出来る、といった点でした。それは僕にとって大きな夢の一つだったので、もしファイナルにいけたら「夢が1つ叶うな」と思いました。
その可能性が少しでもあるのなら、チャレンジしなければ勿体ないですから。

本選演奏後、使用したプレイエルを修復したエドウィン・ベウンク氏と18世紀オーケストラのティンパニ奏者マールテン・ファン・デア・ファルク氏と(写真提供:川口成彦氏)

――その夢が本当に叶ったわけですが、本選では《ピアノ協奏曲第2番》を選曲されましたね。過去の(ショパン国際ピアノコンクール)ファイナルを見ていると、圧倒的に第1番を選ぶ奏者が多いと思うのですが、なぜ第2番を選択されたのですか。

川口:2番の方が好きなんですよ。1番もとても美しい作品だと思いますが、2番の第2楽章の美しさにはかなわないです…。ただ、将来的に1番も演奏してみたいです!

――そういえば、NHKのBS1スペシャル「ショパン・時の旅人たち 第一回国際ピリオド楽器コンクール」では、この本選の模様も取り上げられていましたけど、楽器選びで苦労されていましたね。

川口:そうなんです。僕、あの時はとにかく緊張していました。
本当は本選で「ブッフフォルツ」(※ポーランドの楽器製作者フレデリク・ブッフホルツ (1792-1837) によるフォルテピアノのレプリカ。ブッフホルツは、ワルシャワ時代のショパンが愛した楽器といわれている)という楽器を使いたかったんです。なぜかというと、ショパンの《ピアノ協奏曲第2番》の初演が行われたもブッフホルツで、その初演をワルシャワで“再現”したかった…。
それだけで夢のような話だと思って、《ピアノ協奏曲第2番》とブッフホルツという組み合わせを選んだのです。

本選まで進めると分かった時、ブッフホルツを使うと最後まで思っていました。
だけど、結論から言うとブッフホルツで弾くという選択は最後の最後で捨てました。僕は、ブッフホルツが持つ、19世紀前半までにみられたウィーン式特有のデリケー トなタッチというものには慣れているつもりでした。
でも「慣れている」という自信をなくしてしまうくらいの緊張感が、あの時にはあったんです。
僕は結局、最後にプレイエル(※フランスのピアノ・メーカー。創業者はイグナーツ・プレイエルとカミーユ・プレイエルで、1807年に設立。ショパンが愛した楽器メーカーとして知られている)を選んだのですが、ブッフホルツとプレイエルの決定的な違いは「鍵盤の浅さ」です。
プレイエルの方が鍵盤が深くて、ブッフホルツの方が浅いのです。つまり、ブッフホルツの方が、浅い鍵盤の深さの中で様々なコントロールをしなくてはいけない。
極限状態の緊張感を抱いている時、ブッフホルツに対してちゃんとタッチのコントロールが出来るかどうか、とても不安になりました。

――本番というのは、本当に何が起こるか分からないですからね。

川口:東京での学生生活を終えて間もない頃、生まれて初めてオール・モーツァルト・プログラムでリサイタルをやったことがありました。その時、緊張しすぎてしまったの か、変奏曲を演奏した時に指先のコントロールが効かなくなったのです。
その時はアントン・ワルター (1752-1826) によるフォルテピアノの復元楽器を使いましたが、過去に経験がない ほどに緊張してしまい、デリケートな鍵盤に弾き飛ばされるような感覚を覚え、難しいパッセージで指が暴れ出したことがありました。

――ああ…。それはトラウマになってしまいますね。

川口:ええ、そのときの失敗が忘れられなくて。だからショパン国際ピリオド楽器コンクールのファイナル前日に『もしかすると明日のファイナルで、お客様がたくさん聞いてくださっている中で、そして予選で落ちてしまったコンテスタントもいる中で、僕はちゃんと演奏しないといけないという責任がある。こんな重要な舞台で、自分は本当に明日、ブッフホルツを演奏出来るのだろうか?』と何度も自問自答しました。
そして結局、前日になってプレイエルに替えたのです。

リハーサルは2回あるのですが、最初のリハーサルではブッフホルツを弾きました。その時の演奏を聴いて、18世紀オーケストラの団員さんたちも「明日楽しみだね」って声をかけてくれていたんですけど、その後にどんどん恐怖心が増していきました。
そして、国立ショパン研究所に電話をして正直に「僕、ブッフホルツを演奏するという自信がなくなってしまいました。今の僕には、ブッフホルツで華麗にコンチェルトを演奏する力があるとは思えないので、プレイエルで自由に演奏させてください」と打ち明けました。

本選の舞台(写真提供:川口成彦氏)

――賢明な選択だったと思いますよ。

川口:僕は心残りはないです。自分の人生にとって、重要な舞台だったから。
翌日、18世紀オーケストラの団員さんからも「君は賢かった」と言ってもらえました。
もちろん、ブッフホルツでも良かったのかもしれません。でも「今やることではないな」と思いました。
あと、本番の舞台となったホール(国立フィルハーモニーホール)って大きいんですよ。だから、オーケストラの団員さんたちは「ピアノよりも大きい音量にならないように」と非常に神経を使って演奏していました。
ブッフホルツって、ピアノの音量が非常に小さいのです。でも、演奏するときって「楽器のコントロール」に気を使いすぎると音楽でなくなると思うんです。
頭の中が「楽器をいかにコントロールするか」っていうことでいっぱいいっぱいになったら、音楽を殺しちゃう。

――ギリギリのところで判断されたんですね。

川口:そうです。本当に、本選の前日まで『ここまでせっかくたどり着いたのだから、初演を再現したい』って思っていたのですが、もし僕があの時ブッフホルツでファイナルに挑んでいたら入賞出来なかったと思いますね。

本選出場が決まった際、国立ショパン研究所が撮影した川口さんのポートレート(写真提供:川口成彦氏)

――コンクールならではの、緊張感溢れるエピソードですね。

川口:あの前日の恐怖心と言ったら…表現出来ないくらいです。僕、前日の夜までブッフホルツを想定して、ウィーン式アクションでコンチェルトを練習していたんですから。それで『明日はこれで演奏するんだ!』『よし!弾ける!!』と気持ちを強く持つようにしていましたけど、夜になってベッドに入った時『あぁ、明日か…』と思い出したら眠れなくなって。
『これは多分…ブッフホルツを弾いちゃいけないんだな…』と思って、急いでプレイエルに替えました。

――当日のリハーサルだけプレイエルを触って、ファイナルに挑まれたということですよね。

川口:はい、そうです。

――いやぁすごいなぁ…。わたしだったら怖くて怖気づいてしまうと思います。色々な困難の中、第2位ご受賞本当におめでとうございます。

それではいよいよ、川口さんが今秋ご出演くださる、京都コンサートホール主催のコンサート『3つの時代を巡る楽器物語』第1章「ショパンとプレイエル」(10/5) のお話に移りたいと思います。

▶フォルテピアノ奏者 川口成彦 特別インタビュー③へ続く…

(2018年11月20日京都コンサートホール事業企画課インタビュー@京都コンサートホール 大ホールホワイエ)

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フォルテピアノ奏者 川口成彦 特別インタビュー①

投稿日:
アンサンブルホールムラタ

10月5日開催『3つの時代を巡る楽器物語』第1章「ショパンとプレイエル」(京都コンサートホール アンサンブルホールムラタ)にご出演される、フォルテピアノ奏者の川口成彦さん。
川口さんといえば、昨年末にNHKで「第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクール」の模様が放映され、大きな話題となりました。

今回の京都公演は、川口さんにとって関西初となるフォルテピアノ・リサイタルとなります!プログラムはもちろんオール・ショパンです。
メイン曲として、後世の作曲家たちに多大な影響を与えた《24の前奏曲》作品28を据えたほか、男装の女流作家ジョルジュ・サンドと過ごしたマヨルカ島及びノアンでショパンが作曲した傑作の数々をプログラミングしています。
使用楽器は1843年製のプレイエルです。

この記念すべき京都公演に向けて、川口成彦さんに特別インタビューを敢行しました。第2位を受賞された「第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクール」のお話はもちろん、オランダでの生活やフォルテピアノなどに関する興味深い話をたくさん聞かせてくださいました。全3回にわたってお送りします!

 


――川口さんこんにちは。今日はお忙しい中、ありがとうございます。
川口さんには色々なことをお尋ねしてみたいのですが、まずは音楽を始められたきっかけについて教えてくださますか。

川口成彦さん(以下敬称略):もともとピアノは大好きで、小さい頃から弾いていたんです。でも、古楽器(フォルテピアノ)に触れたのは、東京芸術大学の楽理科に在学していた時です。
その時に、フォルテピアノ、つまり昔のピアノがあって学べるというのを知って、古楽器を始めることになりました。

なぜ、こんなにのめり込んだのかというと、それまでは「ハイドン」とか「モーツァルト」が書いた音楽に対して、距離を感じていたんです。
嫌いではないけど、好きではなかった、という感じかな。学部生だった頃は、ラフマニノフやスクリャービンとか、そういった作曲家が好きでたくさん弾いてたんですけど、モーツァルトやハイドンはどういうわけか、しっくりこなかったのです。

ところが、フォルテピアノで初めてハイドンのソナタを弾いたとき、目から鱗でした。今まで自分がハイドンの作品に対して疑問に感じていたことが、フォルテピアノという楽器を通してみると解決したのです。
その時に「あ、古典時代の作品を好きになるチャンスだ!」と思ったのがきっかけで、それからはフォルテピアノにどんどんのめりこんでいきました。

同じ大学の古楽科修士課程に進学したあとは、アムステルダム音楽院修士課程で2年間フォルテピアノを学んで、2017年に修了しました。
フォルテピアノを学び始めたきっかけは古典派の音楽でしたけど、そのあとシューベルトに広がっていき、今ではショパンとか、ブラームス、シューマンもフォルテピアノで演奏しています。
20世紀のドビュッシーなども、当時の楽器で演奏するようになりました。
いまは自分の興味ややりたいことが膨らんでいる時期だなと感じます。

――なるほど。当時の楽器に触れると、作曲家が本当に言いたかったことにまで触れられる…という感じでしょうか。
ところで、学部生の頃の専攻は「楽理科」だと仰っていましたね。何か音楽で追求したいことがあって、楽理科を選択されたのでしょうか?

川口:明確な研究テーマがあって楽理科に進学したかったわけではなく、僕はやっぱり演奏がしたかったんだなぁと思います。
ただ、僕の通っていた中学・高校は進学校で、たくさん勉強をしなければいけなかったので、ピアノを練習する時間がなかなか取れなかったんです。
でもどうしてもピアノを弾きたくて「どうしよう」と迷っていたときに、音楽を学問として深める「楽理科」という存在を知りました。
調べてみると、楽理科の卒業生には小林道夫先生(※チェンバロ、ピアノ、室内楽、指揮など活動が多方面にわたる第一人者)や武久源造先生(※鍵盤楽器奏者。特にバロック時代を得意とする)、それにジャズ・ピアニストになられた方もいらっしゃいました。
そういった大先輩の存在が、楽理科への進学を勇気付けてくれました。楽理科に入ってもピアノができる――だから、研究のためというよりも、ピアノ演奏を深めるために東京藝術大学の楽理科に進学したと言えますね。

――「演奏すること」と「研究すること」って通じていますよね。特に、古楽器奏者は半分研究者のようなところがあると思います。

川口:そうですね。やはり古楽器で演奏する理由のひとつに、「オーセンティックなものを追求する」ということがあると思います。
「当時、どう演奏されていたのか」ということを追求するうえで、アカデミックなものが必要になってくるんですよね。
だから、研究者になりたいというよりも、演奏を追求しているうちに、自然と研究している、というのが正直なところかもしれません。
とは言っても、こういった考えは古楽器奏者だけではなく、モダンの楽器を演奏する方々も持っていると思います。

――ちょっと話を戻しましょう。川口さんは東京藝大の修士課程を修められたあと、オランダに渡られていますね。なぜオランダを選ばれたのですか?

川口:それは、オランダと古楽の結びつきが深かったからです。
例えば、古楽オーケストラとして歴史を誇る18世紀オーケストラ(※オランダ出身のリコーダー奏者フランス・ブリュッヘンが創立。世界中から一流の古楽奏者が集まり、主に17~18世紀のレパートリーを得意とする)があったり、著名な鍵盤楽器奏者だったグスタフ・レオンハルト (1928-2012) もオランダ出身でした。また、チェロ奏者のアンナー・ビルスマさん(※オランダのチェロ奏者。バロック・チェロの名手として知られている)もオランダに住んでいらっしゃいます。
このような、古楽の歴史溢れる国だったので、最初からオランダで古楽を学ぶということはなんとなく希望として持っていたんです。

でも、だからといって「よし、留学しよう!」とすぐには思えなかった。
なぜなら、日本で師事した小倉貴久子先生(※日本を代表するフォルテピアノ奏者。1995年ブルージュ国際古楽コンクール フォルテピアノ部門の覇者)との関係がとても素晴らしいものだったからです。たぶん、小倉先生に師事しなければ、ここまで古楽にのめりこまなかったかもしれない。
だからこそ留学するなら、それ以上のものを――という想いがあったのです。

2015年にオランダで開催されたサマーセミナーに参加した時、当時アムステルダム音楽院の教授をされていたリチャード・エガー先生(※イギリス出身の鍵盤楽器奏者・指揮者。グスタフ・レオンハルトの弟子)に師事する機会を得たのですが、彼のレッスンはとても楽しいものでした。
何が楽しかったかというと、フォルテピアノのテクニックというよりも、彼自身が指揮者なので音楽を広く捉えることが出来た点でした。
自分が日本で学んだことをベースに、もっともっと自分が広く開けていけるようなイメージを持てたんです。

そう決めてオランダにやってきたのですが、実際、オランダで得ることが出来たものはたくさんあります。
まず第一に、一流の奏者に囲まれて、素晴らしい演奏家が身近にいてくれたこと。
彼らと一緒に演奏し、そこから学ぶことは多々ありました。レッスンでは得られない、貴重な体験です。
それから、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の団員さんとたくさん知り合えたことは自分にとって最も大きな出来事でした。

そのきっかけを作ってくれたのがロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団でティンパニを担当している日本人奏者でした。彼はアムステルダム出会った、大切な親友です。

そして彼とは絶対に一生忘れない思い出が出来ました。それはバルトークの《2台のピアノと打楽器のためのソナタ》を一緒に録音してLPを製作したことです。
まだ彼が学生だった頃に「バルトークの《2台のピアノと打楽器のためのソナタ》いつかやろうよ!」って冗談で言ってたんですけど、なんと本当にやることになったんです。
しかも話も夢も膨らんで「録音しよう!」、「CDではなくてLP作っちゃおう!」と大きく展開していきました。そんな中、彼がコンセルトヘボウの首席ティンパニの席を射止めてしまうという素晴らしい出来事もありました。

――えっ?すごいですね。バルトーク!

川口:そうなんです。最初は冗談だったんですけど、どんどん真剣になっていって。
でも結果的に、この経験が僕の音楽人生を大きく変えることになりました。

――なぜ?

川口:僕、それまでいわゆる「古楽」のアカデミックな部分にこだわりすぎていたんですよね。「音楽」をやりたい中、「古楽」というものに出会ってから学んだことばかりに気を取られていました。
何でもそうかもしれませんが、専門的になりすぎると頭の思考が柔軟でなくなり、重要なことを見落としやすくなります。 でもそういった狭い視野が、モダン楽器で活躍されている方やモダンオーケストラの団員との出会いに恵まれ、どんどん広くなっていったのです。
そし て、違う目線から自分の音楽を再び捉えることになりました。それが、自分にとって本当に大きな出来事だったのです。

結局、1年かけてバルトークの《2台のピアノと打楽器のためのソナタ》を演奏したのですが、この作品に挑戦するためにこれまでの人生で一番労力を使いました。
この作品ではフォルテピアノではなくモダンピアノを演奏しているのですが、逆にこの作品を演奏したおかげで、古楽器奏者として足りないものが全部浮き彫りになりました。
アンサンブル能力も欠けていましたし、自分のリズム感覚も浮き彫りになっていきました。

――バルトークだから、余計にはっきりと見えたのでしょうね。

川口:そうなんです。あの作品は、当時の僕にとって非常に大切なものが凝縮されていました。

――実現してよかったですね。

川口:そう、僕はオランダでの人との出会いに恵まれたのです。
アムステルダムに飛び込んでいった先にいた人々は、非常に意識の高い人々でした。自分が到底追いつけない次元の人たちです。そういった人たちを見て、自分もそうなりたい…、そう思って必死で頑張ったのが良かったと思います。

――演奏家としての幅も広がったし、一人の人間としての視野も広がったっていうことですね。
このように、視野がどんどん広がっていった矢先に受けられたのが「第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクール」でしたね。このコンクールでは第2位を受賞されて、日本のみならず世界中で話題となりました。
それでは次に、このコンクールのお話を伺ってみたいと思います。

▶フォルテピアノ奏者 川口成彦 特別インタビュー②へ続く…

(2018年11月20日京都コンサートホール事業企画課インタビュー@京都コンサートホール 大ホールホワイエ)

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「北山クラシック倶楽部2019」後半セット券のご案内

投稿日:
アンサンブルホールムラタ

ワールド・ワイドに活躍するアーティストたちの演奏を510席の室内楽専用ホール アンサンブルホールムラタで聴く「北山クラシック倶楽部」。2019年秋から2020年1月までの4公演のラインナップをご紹介します!

今回は、いま話題の弦楽四重奏団や世界最高峰の奏者たちが勢ぞろい。演奏者の胸の高まりまで共有できる「アンサンブルホールムラタ」で本物の感動を体験ください。


ウィーンとベルリンの首席奏者が集う、世界最高峰の木管五重奏
アンサンブル・ウィーン=ベルリン

アンサンブル・ウィーン=ベルリン(c)青柳聡

ウィーンとベルリンのトップオーケストラの首席奏者ばかりで結成され、メンバーも現役奏者たちに一新された、“新生”アンサンブル・ウィーン=ベルリン。世界最高峰の木管五重奏です。各々のテクニック、表現力の高さはもちろんのこと、信頼する仲間たちだからこその息の合ったアンサンブルは必聴もの。こだわりのプログラミングも注目です。人気と実力を兼ね備えた、華やかでクールな5人にご期待ください!

[日時]2019年10月2日(水)19:00開演

[メンバー]
カール=ハインツ・シュッツ(フルート:ウィーン・フィル首席)
ジョナサン・ケリー(オーボエ:ベルリン・フィル首席)
アンドレアス・オッテンザマー(クラリネット:ベルリン・フィル首席)
リヒャルト・ガラー(ファゴット:ウィーン響首席)
シュテファン・ドール(ホルン:ベルリン・フィル首席)

[プログラム]
モーツァルト:歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」より
イベール:3つの小品
クルークハルト:木管五重奏曲 op.79
ほか

[一回券]
全席指定 一般 6,000円/学生3,000円/*会員 5,500円
会員先行発売:5月25日(土)/一般発売:6月1日(土)

[主催]ヒラサ・オフィス


暗譜&立奏の新しいスタイルの気鋭の弦楽四重奏団、待望の初来日!
ヴィジョン弦楽四重奏団

ヴィジョン弦楽四重奏団

2016年ジュネーヴ国際音楽コンクール第1位、瞬く間に世界の舞台に躍り出た気鋭の弦楽四重奏団。2012 年に結成し、ベルリンに拠点を置いています。レパートリーは、クラシックの王道的な弦楽四重奏曲に加えて、ジャズ、ロック、ポップスに至るまで、自分たちのオリジナル楽曲や異なるジャンルの楽曲をアレンジしたものも含め、多岐にわたっています。演奏曲目を全て暗譜、立奏するという独特の演奏スタイルは、音楽とのより強い一体感を感じさせ、鮮烈な印象を与えるとして賞賛を集めています。

[日時]2019年10月24日(木)19:00開演

[メンバー]
ヤーコブ・エンケ、ダニエル・シュトル(ヴァイオリン)
ザンデル・シュトゥアート(ヴィオラ)
レオナルド・ディッセルホルスト(チェロ)

[プログラム]
シューベルト:弦楽四重奏曲第14番 ニ短調 D810「死と乙女」
ジャズ&ロック&ポップス(当日発表)

[一回券]
全席指定 一般 3,000円/U25 1,500円/*会員 2,700円
会員先行発売:6月9日(日)/一般発売:6月18日(火)

[主催]テレビマンユニオン


20世紀最高のコントラバス奏者、いま再びの来日公演!
Thanks Mr. Contrabass! ゲイリー・カー コントラバス・リサイタル

ゲイリー・カー

20世紀最高のコントラバス奏者、ゲイリー・カー。御年78歳のアニバーサリー・日本ツアーが開催されます。2001年の電撃的な引退宣言から18年。大好きな日本の皆さまの前で再度演奏したい、との強い意向を受け今回のツアーが実現しました。コントラバスを独奏楽器として超絶技巧を披露するだけではなく、音楽を楽しみ、聴衆を楽しませる、という理念のもとに幅広いコンサート活動を行ってきた「ミスター・コントラバス」の、最高にスウィートで情感あふれるコントラバス・サウンドをお楽しみください!ピアノは長年の名パートナー、ハーモン・ルイスです。

[日時]2019年11月15日(金)19:00開演

[ピアノ]ハーモン・ルイス

[プログラム]
サン=サーンス:白鳥
メンデルスゾーン:無言歌 ニ長調 op.109
パガニーニ:ロッシーニの歌劇「エジプトのモーゼ」の主題による幻想曲 ほか

[一回券]
全席指定 一般 5,000円/*会員 4,500円
会員先行発売:7月21日(日)/一般発売:7月28日(日)

[主催]日本コロムビア株式会社


ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 第一コンサートマスター
フォルクハルト・シュトイデ ヴァイオリン・リサイタル2020

フォルクハルト・シュトイデ

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 第一コンサートマスターとして、また、ソリストとしてもその特筆すべき技量と音楽性で世界の人々を魅了し続けているフォルクハルト・シュトイデ。ウィーンで育まれたピアニスト 三輪 郁とのコラボレーションはすでに20年以上に及び、その緻密で深みのある演奏で多くの聴衆を魅了し続けています。京都コンサートホールへの登場は満員御礼となった2016年6月の「オール・ベートーヴェン・プログラム」以来。待望のリサイタルです。

[日時]2020年1月14日(火)19:00開演

[ピアノ]三輪郁

[プログラム]
曲目未定

[一回券]
全席指定 一般 4,000円/*会員 3,800円
会員先行発売:9月7日(土)/一般発売:9月12日(木)

[主催]コジマ・コンサートマネジメント


★★ お得な4公演セット券 ★★

☆セット券料金
全席指定(共通シート) 15,000円 <限定100セット>

☆販売期間
*会員先行:4月13日(土)~4月19日(金)
一般:4月20日(土)~5月12日(日)

*会員:京都コンサートホール・ロームシアター京都Club(会費1,000円)と京響友の会の会員が対象。

※出演者、曲目、曲順など内容が変更になる場合がございます。予めご了承ください。

★オンラインチケット購入はこちら
※ログインしていただいた後、公演一覧の上部の『年席予約』をクリックしてお進みください。

 

「北山クラシック倶楽部2019」前半セット券のご案内

投稿日:
アンサンブルホールムラタ

ワールド・ワイドに活躍するアーティストたちの演奏を510席の室内楽専用ホール アンサンブルホールムラタで聴く「北山クラシック倶楽部」。2019年前半3公演のラインナップを発表します!

今回は、ワールド・ワイドに活躍する実力派、世界有数の管楽器奏者たち、最前線を走る若手アーティストが登場。演奏者の胸の高まりまで共有できる「アンサンブルホールムラタ」で本物の感動を体験ください。


フレンチ・ピアノズムの継承者
エリック・ル・サージュ ピアノ・リサイタル

「北山クラシック倶楽部」シリーズに、フランスの名ピアニスト、エリック・ル・サージュが登場します!ル・サージュは、シューマン演奏の第一人者として国際的評価を確立し、現代フランスを代表するピアニストのひとりとして知られています。レコーディングでは偉業とも言える、シューマンのピアノ独奏曲全集(全13枚/ドイツ・レコード批評家賞受賞)やフォーレの室内楽作品全集(全5枚)など多数の収録があります。今回のリサイタルでは、そのシューマンと自国の作曲家ドビュッシーとフォーレの作品が組まれました。温かな音色、溢れ出す詩情。インスピレーションに満ちたル・サージュの音楽世界にたっぷりと浸れる一夜です。

[日時]5月10日(金)19:00開演

[プログラム]
ドビュッシー:子供の領分
フォーレ:夜想曲第6番 変ニ長調 op.63
シューマン:子供の情景 op.15 ほか

[一回券]
全席指定 一般 4,000円/*会員 3,600円
会員先行発売:2月6日(水)/一般発売:2月9日(土)

[主催]E アーツカンパニー


ロンドンの名門オーケストラで活躍する金管奏者による夢のブラス・セプテッ
セプトゥーラ(金管七重奏)

金管ファンが待ち焦がれていた「セプトゥーラ」の初来日、初京都公演が遂に実現します!
「セプトゥーラ」は、ロンドン響、BBC響、ロイヤル・フィルなど、イギリスを代表するオーケストラで活躍する凄腕の金管奏者たち7名によるアンサンブル。金管ファンも金管初体験の方にも、自信を持ってお勧めしたい夢のブラス・セプテットです。クールな7人の英国金管騎士たちに会いに来てください!

[日時]6月18日(火)19:00開演

[メンバー]
トランペット:フィリップ・コブ(ロンドン響)、アラン・トーマス(BBC響)、サイモン・コックス(オーロラ管)
トロンボーン:ピーター・ムーア(ロンドン響)、マシュー・ナイト(ロイヤル・フィル)、ダニエル・ウェスト(フリー)
テューバ:サーシャ・コウシュク=ヤラリ(フリー)

[プログラム]
ヘンデル:リナルド組曲
ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第8番 ハ短調 op. 110
ガーシュウィン:パリのアメリカ人 ほか

[一回券]
全席指定 一般 3,500円/学生 2,500円/小学生 500円 /*会員 3,150円
会員先行発売:2月10日(日)/一般発売:2月16日(土)

[主催]プロ アルテ ムジケ


名だたる巨匠達が絶賛の言葉を惜しまない、実力派アンサンブル
ノトス・カルテット(ピアノ四重奏)

このシリーズ初のピアノ・カルテット(編成:ヴァイオリン・ヴィオラ・チェロ・ピアノ)の登場です。名称の「ノトス」は、様々な性格を持つギリシャ神話の“南の風ノトス”に由来しています。その名の通り、演奏を通して各楽曲の持ち味を余すところなく発揮。2017年にはドイツのグラミー賞と言われるエコー賞の新人賞を獲得し、脚光を浴びました。彼らの演奏活動で注目すべきは、バルトークのピアノ四重奏曲を取り上げたことでしょう。室内楽ファンの方なら「バルトークにそんな曲があったかな?」と首をかしげるかもしれません。実はこの作品、ノトス・カルテット自身が楽譜の存在を発見したのです。しかもソニー・クラシカルのデビューCDで世界初録音も行い世間から一躍大注目を浴びました!
ヨーロッパ音楽界の最前線を走るノトス・カルテット。ぜひ、お聴き逃しなく。

[日時]7月2日(火)19:00開演

[メンバー]
アントニア・ケスター(ピアノ)シンドリ・レデラー(ヴァイオリン)
アンドレア・ブルガー(ヴィオラ)フィリップ・グラハム(チェロ)

[プログラム]
ブラームス:ピアノ四重奏曲第1番 ト短調 op.25
バルトーク:ピアノ四重奏曲 ハ短調 op.20(日本初演)ほか

[一回券]
全席指定 一般 3,000円/*会員 2,700円
会員先行発売:3月9日(土)/一般発売:3月17日(日)

[主催]E アーツカンパニー


★★ お得な3公演セット券 ★★

☆セット券料金
全席指定(共通シート) 9,000円 <限定100セット>

☆販売期間
*会員先行:1月13日(日)~1月25日(金)
一般:1月26日(土)~2月2日(土)

*会員:京都コンサートホール・ロームシアター京都Club(会費1,000円)と京響友の会の会員が対象。

※出演者、曲目、曲順など内容が変更になる場合がございます。予めご了承ください。

★ 次回予告 ★

「北山クラシック倶楽部2019」後半セット券(2019年10月~2020年1月)

アンサンブル・ウィーン=ベルリン(木管五重奏) 2019年10月2日(水)
ヴィジョン弦楽四重奏団             2019年10月24日(木)
ゲイリー・カー(コントラバス)         2019年11月15日(金)
フォルクハルト・シュトイデ(ヴァイオリン)   2020年1月(日程未定)

2019年4月発売予定。乞うご期待!

【光と色彩の作曲家 クロード・ドビュッシー特別連載②】進々堂 続木社長インタビュー(前編)

投稿日:
アンサンブルホールムラタ

2018年に没後100年を迎えるドビュッシーに焦点をあてたスペシャル・シリーズ《光と色彩の作曲家クロード・ドビュッシー》では、京都の老舗ベーカリーの進々堂様と特別コラボレーションをし、ご来場のお客様に記念パティスリーをプレゼントします。

シリーズをより知っていただく特別連載の第2回として、京都コンサートホールと一緒にコラボレーション内容を考えてくださった株式会社進々堂の続木創社長に、パティスリーの魅力をはじめ、パン作りや音楽についてお話を伺いました。非常に濃密な内容となりましたので、前編・後編と2回に分けてお送りします。

*  *  *

★コラボレーションについて★

――改めまして、この度は京都コンサートホールとのコラボレーションをお引き受けいただき、ありがとうございます。これまで、今回のように異ジャンルとのコラボレーションをされたことはございますでしょうか?

続木社長:はい、一番面白かったのは、京都市美術館がバルテュス展(2014)を開催した時のコラボレーション。美術館のみではなく、京都市内のいろんなところにバルテュスに関連したものが存在するような環境を作りたい、ということでバルテュスに因んだメニューを進々堂のレストランとカフェで出して欲しいというご依頼でした。
バルテュス未亡人が日本人の素敵な女性という幸運もあり、バルテュスが生前好物にしていた食事につき奥様にいろんなお話を聞くことができました。ところがこれが結構ハードルが高くて、「パン・ド・カンパーニュにハムを挟んだシンプルなサンドイッチ」とか、「スパゲッティも塩とバジルだけのシンプルなもの」とか。実はそういうのが一番難しいんですよね。あとは「チョコレートムースが好きだった」というお話もあったので、四苦八苦しながらも何とかメニューとしての体裁を整え、奥様に試作品を食べていただきOKが出たときにはみんなで大喜びしました。それまで知らなかったバルテュスという画家を身近に感じるようになって、とても楽しい仕事になりました。

 

――とても面白い試みですね!コラボレーションをするには時間もエネルギーもかかるかと思いますが、どういったところにコラボの価値を見出されますか?

続木社長:このようなコラボレーションをすると、僕にとっても社員にとってもとても良い刺激になります。やっぱりパンはヨーロッパの文化の中で育まれたものなので、「芸術家がどのようにパンを楽しんでいたか」を再現してみると、社員たちにとってもイマジネーションをふくらませる良い助けになります。そして、自分たちの仕事のルーツみたいなところを再確認することにもなります。普段なかなかここまで手間暇かけて商品開発は出来ないんですが、実際にコラボレーションに取り組ませることで、これだけ広がりがあって楽しいことができるということが社員たちの気持ちの中に芽生えます。今回のコラボレーションを担当した社員たちも、「仕事が全部こんなんだったら楽しいのにな」と言いながらやっていますよ。なおかつお客様にも進々堂の「食文化に対する姿勢」みたいなものが伝われば良いな、と社長としてはそういう打算(?)をたくさん持ってやっています(笑)。

★今回のコラボレーションと特別パティスリーについて★

――コラボレーションはパン作りの原点を見直す大切な機会なのですね。社員のことを大切に、そして真剣に考えていらっしゃる続木社長の想いがとても伝わってきました。
ところで私どもの企画である、京都・パリ友情盟約締結60周年・日仏友好160周年・ドビュッシー没後100年 スペシャル・シリーズ《光と色彩の作曲家 クロード・ドビュッシー》とのコラボレーションについてもお話を聞かせていただけますでしょうか。

続木社長:京都市・パリ市の60周年という記念すべき年に、進々堂がこのような形で関われるというのはとても光栄だと思っています。しかもドビュッシーの没後100年という時に、ドビュッシーにちなんだものを作れるというのはとても楽しいです。

 

――そう言っていただけて嬉しいです!今回のコラボレーションでは、とても素敵なパティスリーを作っていただきましたが、完成までにはどのような経緯があったのでしょうか?

続木社長:もともとは、ドビュッシーの生家があるサン=ジェルマン・アン・レー(SaintGermain-en-Laye) にある「メゾン・グランダン(Pâtisserie Grandin)」という老舗洋菓子屋さんの「ル・ドビュッシー(Le Debussy)」というチョコレート菓子を作ろうと真剣に考えました。ところが取り寄せて試食してみたら、味そのものがイマイチしっくりこなかったんですよね。その他にも色々難しい条件もあったので結局「ル・ドビュッシー」を作るのは諦めて、高野さん(京都コンサートホール 事業企画課)と相談しながらどんなことができるか考え、生まれたのがこの3つのパティスリーです。

――この3つのパティスリーはどうのように開発なさったのでしょうか?

続木社長:奇をてらうのではなく、もともとフランスの食文化の中にあるものを応用しながら、何か新しいものを作りたいと思いました。結局、第1回ではアーモンドクリームを包みこんだブリオッシュ、第2回では様々な形のフィナンシェ、そして第3回では南西フランス・ボルドー地方の伝統菓子カヌレにオレンジ・リキュールをきかせたものになりました。フランスの伝統的な「美味しさ」をうまく組み合わせて、今回のイベントにふさわしい味を作り出そうという試みだったんです。

例えば、第1回のブリオッシュ生地にアーモンドクリームを包んだヴェノワズリー(注:卵や牛乳、砂糖などを用いたリッチなパンの総称)なんてあって不思議じゃないのに、なぜか今まで無かった。第3回のカヌレも、カヌレに「グラン・マルニエ」のオレンジ・リキュールを加えるなんて今まで誰もやってないと思うんですけれど、やってみたらすごく美味しかったんです。「こんなに美味しいのになんで今までなかったのかな」というものを目指したので、皆さんがどのように召し上がってくださるかとても楽しみです(※詳しくは、当ブログ「進々堂様ご提供の特別パティスリー、詳細決定!」をご覧ください)。

★ドビュッシーについて★

――さて、続木社長はクラシック音楽がお好きだと聞きましたが、ドビュッシーはお好きですか?

続木社長:ドビュッシーはとても好きな作曲家です。僕自身はどちらかというと、バッハ、モーツァルトからベートーヴェン、ブラームスという流れのドイツ・クラシックが好きなんですけど、フランス音楽の中でも印象派のラヴェルやドビュッシーは好きです。実は僕は子供の頃からヴァイオリンを習っていて、学生時代に弦楽四重奏もやったのですが、ラヴェルの弦楽四重奏曲は弾いたことがあります。ドビュッシーも演奏したかったんですが、実はドビュッシーの方がずっと技術的に難しくて諦めました。でも、ロマン派以降の弦楽四重奏曲で一番好きな曲はと訊かれたら、多分ドビュッシーと答えます。特に子守唄のような第3楽章が好きですね。

それから今回のコラボレーションがはじまってもっとドビュッシーについて知りたいと思い、ドビュッシーの伝記、島松和正著 『ドビュッシー: 香りたつ音楽』(講談社エディトリアル刊)を読みました。お医者さんが書かれたすごく素敵な本で、ああいうディレッタンティズム(注:芸術や学問を趣味や道楽として愛好すること)ってすごいと思いました。読んでいて本当に楽しかったです。
今はユーチューブで世の中の曲ほぼ全てが聴けますよね。その伝記を読みながら、曲名をユーチューブに入力するとほとんど全部聞けてしまってびっくりしました。そして知ったのですが、ドビュッシーって若い頃に素敵な歌曲を本当にたくさん書いているんですね。後年に書かれた管弦楽曲とかは結構聞いていたんですけど、今回この企画に関わったおかげで若かりし日にドビュッシーが書いた歌曲たちという新しい世界を知ることができました。こういう出会いって本当に嬉しいものですね。

* * 後編につづく * *

(2018年7月4日京都コンサートホール事業企画課インタビュー@進々堂 本社)

*  *  *

インタビュー後編はこちら。
スペシャル・シリーズ《光と色彩の作曲家 クロード・ドビュッシー》の特設ぺージはこちら。
特別連載①「ドビュッシーとパン(牧神)」はこちら。

【光と色彩の作曲家 クロード・ドビュッシー】進々堂様ご提供の特別パティスリー、詳細決定!

投稿日:
お知らせ

今年10月13日、11月10日、11月23日と3回にわたって開催されるスペシャル・シリーズ『光と色彩の作曲家 クロード・ドビュッシー』。
そのチラシ裏面で予告させていただいていた「京都コンサートホール×進々堂 特別コラボレーション」について、このたびその内容が決定いたしました!
フランスにちなんだパティスリーをご来場いただいた皆さまにプレゼントさせていただくとアナウンスしておりましたが、進々堂様の粋なお取り計らいもあり、各公演をイメージしたとても可愛らしい&美味しいパティスリー3種が出来上がりました。

ほら、とっても美味しそうで可愛らしいでしょう?!

それでは、それぞれのパティスリーをご紹介させていただきます。

◆ブリオッシュ・ダマンド Brioche d’amandes (第1回(10月13日)配布予定)
新鮮なバターたっぷり、ほんのり甘くふわふわ食感のブリオッシュ。
中には、ブリオッシュと相性抜群のアーモンドクリームが包み込まれています。でも実はこのおいしい組み合わせ、何故かフランスのブーランジュリーでは見かけません。このブリオッシュ・ダマンドは進々堂様の職人技が可能にした、日本にしかないフランスの菓子パン(?)なのです!是非その新しいおいしさをお楽しみください。
ところで表面に プリントされたワンフレーズ、何の旋律かお分かりでしょうか?
そう、第1回にプログラミングされている《前奏曲集》第1巻より〈亜麻色の髪の乙女〉の冒頭部分です。コンサートと一緒に、ぜひこのブリオッシュを味わっていただきたいなぁと思って選曲してみました♪

◆フィナンシェ・ヴァリエ Financiers variés (第2回(11月10日)配布予定)
様々な楽器や作品が寄せ集められた第2回にふさわしい、色んな味が楽しめるフィナンシェです。進々堂様ではドビュッシーのピアノ曲「子供の領分」をイメージしながら開発したのだとか。
金融という意味の“financier”から、金塊型のフィナンシェが一般的ですが、今回はフランスから取り寄せた、ジンジャーマン型とハート型に可愛く作っていただきました。フレッシュなバターがふんだんに使われています。味はランダムで2種類入っており、抹茶やチョコチップ、フランボワーズなどを予定しています。

◆カヌレ・ア・ロランジュ Canelé à l’orange (第3回(11月23日)配布予定)
カヌレとはフランス南西部のボルドー地方の伝統的なお菓子ですが、このカヌレは普通のカヌレとはちょっとひと味違うんです!
フランスのオレンジ・リキュール一流ブランド「グランマルニエ」のリキュールが隠し味として入っています。
ふわりとフランスの薫り漂う《前奏曲集》のように、オレンジの香りが口いっぱいに広がります。

いずれもフランスの伝統的な作り方でありながら、ドビュッシーや彼の作風をイメージしながら新しく生み出された、こだわりたっぷりのオリジナル・パティスリーです。今回それぞれ各公演にお越しの方にもれなくプレゼントしますので、チケットをご購入くださったお客様はどうぞお楽しみに!

またこれら3点に加え、ドビュッシー没後100年を記念した特別マカロンを1個300円にて進々堂様で販売予定です。

表面には、「クロード・ドビュッシーを偲んで」とプリントされています。
味は爽快でほんのり甘いミント味(フレッシュミントをクリームに漬け込んで香りを抽出してあります)。マカロン部分のブルー&ピンク、クリーム部分の白色はもちろん、フランスの国旗トリコロール・カラーを意識したものです。
こちらのマカロンは、ドビュッシー・シリーズの各公演日に京都コンサートホール1階のカフェ・コンチェルトやアンサンブルホールムラタのドリンクコーナーでも販売予定です。ぜひお買い物求めくださいね。

さて、これらのパティスリーは、進々堂様と京都コンサートホールとの間でこれまで何度も話し合いをし、試作・試食を重ねてきました。
今日はその過程もほんの少し、ご紹介させていただきます。

第1回の試食会は京都コンサートホールにて。進々堂社長の続木創様と製造部の須藤様が試作品をご持参くださり、京都コンサートホールの職員で試食させていただきました。

この時点でパティスリーはすでに美味しかったのですが、第2回の試食会に向けて、意見交換を行いました。お菓子と音楽をリンクさせてお話させていただき、充実した楽しい時間を過ごすことが出来ました。

第2回の試食会は進々堂様で開催させていただきました。
当日実際に配布するものと同じパティスリーをご用意いただき、貼付するシールの大きさやデザインなどについて話し合いをさせていただきました。
京都コンサートホールの希望を精一杯受け止めてくださる進々堂様に感謝の気持ちでいっぱいです!本当にありがとうございます!

この試食会の後、今回の企画に快く応じてくださった続木社長様に取材をさせていただくことが出来ました。
パンや音楽など(続木社長は大のクラシック音楽ファンでもあります)、多岐にわたってとても楽しいお話を聞かせてくださった続木社長。インタビューの模様は近日中に公開予定ですので、こちらもどうぞお楽しみに!

 

★《クロード・ドビュッシー 光と色彩の作曲家》特設ページはこちら

「北山クラシック倶楽部2018」後半セット券のご案内

投稿日:
アンサンブルホールムラタ

「いい音が響いてほしい」――それだけを願い、世界的建築家 磯崎新と永田音響設計が精魂込めて創り上げた室内楽専用ホール「アンサンブルホールムラタ」。星座の描かれた天井、宇宙を思わせる舞台照明、磁北を示す光のラインなど、まるで「ミクロコスモス」を思わせるホールのインテリアは、演奏者と聴衆の胸を高鳴らせると同時に我々を「異空間」へと誘います。

アンサンブルホールムラタ

ここを舞台に繰り広げられる「北山クラシック倶楽部」は、海外トップアーティストによる世界水準の演奏を、最高の空間で体感していただくシリーズです。
今回は、「北山クラシック倶楽部2018」全8公演から、12月~2019年3月に開催される後半4公演をご紹介します。小編成のアンサンブルからバロック・オーケストラまで、いま旬の多彩なアーティストたちが出演します!
演奏者の息遣いまで聞こえてくる濃密な空間で、世界レベルの演奏をご堪能ください。

なお、とってもお得に「北山クラシック倶楽部2018」後半4公演を聴いていただけるセット券(4公演・限定100セット・15%オフ、16,000円)を販売いたします(会員6/23、一般6/30~7/24)。
ご予約・ご購入時に指定範囲内から座席をお選びいただき、全公演共通座席「マイシート」でお聴きいただける、こだわりのセット券です。
この機会にぜひ「北山クラシック倶楽部2018後半セット券」をお買い求めください。

 

まるでオーケストラを思わせる多彩な音色 名コンビが魅せる洗練された世界観
2018/12/21(金)19:00開演「漆原朝子&ベリー・スナイダー シューマン:ヴァイオリン・ソナタ 全3曲&3つのロマンス」
毎回テーマ性を持ったリサイタルで好評を得ている漆原朝子とベリー・スナイダー。20年以上におよぶ共演のなかで数々の名演を生んできました。そんな2人が選んだプログラムは、これまでにも大いなる賞賛を浴びてきたオール・シューマンによるもの。悲劇的な晩年に差し掛かりつつあった頃に作曲されたヴァイオリン・ソナタ全3作品と、それとは対照的にロマンティシズム溢れる《3つのロマンス》を演奏します。円熟のデュオが奏でる愛と孤独のシューマンの世界。忘れられないほどに深い感動を与えてくれる一夜となることでしょう。

[一回券(全席指定)]一般:4,000円、会員3,600円*
*会員先行:7月28日(土)/一般発売:7月31日(火)/主催:コジマ・コンサートマネジメント

 

ウィーン・コンツェルトハウスでのベートーヴェン全曲演奏会が話題に!
世界中から熱い視線を浴びるカルテットを聴く一夜
2019/1/31(木)19:00開演「ベルチャ弦楽四重奏団」

(C)Marco Borggreve

2012年、ウィーン・コンツェルトハウスにおいて僅か12日間で成し遂げた「ベートーヴェン弦楽四重奏曲全曲演奏会」が話題となった「ベルチャ弦楽四重奏団」。かのアルバン・ベルク弦楽四重奏団の伝統を受け継ぐカルテットとして、また新時代を先導するカルテットとして今、最も世界中から注目を集めるカルテットです。今回、彼らが披露するプログラムはもちろんオール・ベートーヴェン。全16作品の中から、最初に作曲したとされる第3番、自らが「セリオーソ(=厳粛に)」と名付けた第11番、そして病を乗り越え完成された第15番の3作品を選曲しました。カルテット界のホープが魅せる新たなるベートーヴェン像、どうぞご期待ください!

[一回券(全席指定)]一般:5,000円、会員4,500円*
*会員先行:9月15日(土)/一般発売:9月23日(日)/主催:パシフィック・コンサート・、マネメント

 

 

両性的なクリスタル・ヴォイスと圧倒的な超絶技巧――
超人気スター歌手と名門古楽オーケストラ、夢の共演
2019/2/9(土)14:00開演「ヴァレア・サバドゥス&コンチェルト・ケルン」

 

(C)Henning Ross
(C)Giampiero Corelli

2016年にパリ・オペラ座ガルニエ・デビューを果たし、日本でも多くの反響をもたらした若手カウンターテナーのヴァレア・サバドゥス。高貴で透き通った、そして官能的な歌声で聴くものを瞬く間に魅了します。今回はドイツの古楽オーケストラ、コンチェルト・ケルンとのコンビで、カウンターテナーの魅力を存分に堪能できるヘンデルとポルポラらの作品をセレクト。我々を18世紀のヨーロッパへといざなってくれることでしょう。北山クラシック倶楽部シリーズ初となる古楽コンサートに、今から期待が高まります。

[一回券(全席指定)]一般:6,000円、会員5,500円*
*会員先行:9月23日(日)/一般発売:9月30日(日)/主催:アレグロミュージック

 

リード楽器を愛する全ての人へ
世界でも類を見ないスーパー・アンサンブル
2019/3/21(木・祝)14:00開演「カレファックス・リード・クインテット・アムステルダム」

(C)Marco Borggreve

オーボエ、クラリネット、サクソフォーン、バス・クラリネット、ファゴットによる5つのリード楽器のみで構成される世界唯一のアンサンブル「カレファックス・リード・クインテット・アムステルダム」。古楽から現代音楽、時にはジャズやポップスまで幅広いレパートリーを自らのアレンジで披露!抜群のテクニックと音楽性、そして息をのむほどのピッタリなアンサンブルに、リード楽器の無限なる可能性を感じさせられます。革新的でユニークなステージにファン続出のクインテット。まだ出会ったことのない、未知なるリード楽器の世界をお楽しみに!

[一回券(全席指定)]一般:4,000円、学生2,000円、会員3,600円*
*会員先行:10月7日(日)/一般発売:10月14日(日)/主催:ヒラサ・オフィス

 


 

★お得な4公演セット券(限定100セット!)★

[料金]全席指定 16,000円 <15%お得!>

[販売期間]
*会員先行:6月23日(土)~6月29日(金)
一般:6月30日(土)~7月24日(火)

*会員…京都コンサートホール・ロームシアター京都Club(会費1,000円)・京響友の会の会員が対象です。

☆セット券のご購入は、
<電話・窓口> 京都コンサートホール 075-711-3231(10:00~17:00)
ロームシアター京都 075-746-3201(10:00~19:00)
<インターネット> オンラインチケット購入

北山クラシック倶楽部2018後半セット券チラシ(表面)
北山クラシック倶楽部2018後半セット券チラシ(裏面)

「北山クラシック倶楽部2018」前半セット券のご案内

投稿日:
アンサンブルホールムラタ

「いい音が響いてほしい」――それだけを願い、世界的建築家 磯崎新と永田音響設計が精魂込めて創り上げた室内楽専用ホール「アンサンブルホールムラタ」。星座の描かれた天井、宇宙を思わせる舞台照明、磁北を示す光のラインなど、まるで「ミクロコスモス」を思わせるホールのインテリアは、演奏者と聴衆の胸を高鳴らせると同時に我々を「異空間」へと誘います。

アンサンブルホールムラタ

ここを舞台に繰り広げられる「北山クラシック倶楽部」は、海外トップアーティストによる世界水準の演奏を、最高の空間で体感していただくシリーズです。
今回は、「北山クラシック倶楽部2018」全8公演から、6月~11月に開催される前半4公演をご紹介します。いずれの公演にも、いま旬の演奏家たちが出演!
演奏者の息遣いまで聞こえてくる濃密な空間で、世界レベルの演奏をご堪能ください。

なお、とってもお得に北山クラシック倶楽部2018前半4公演を聴いていただけるセット券(4公演・限定100セット・15%オフ、12,500円)を販売いたします。
ご予約・ご購入時に指定範囲内から座席をお選びいただき、全公演共通座席「マイシート」でお聴きいただける、こだわりのセット券です。
みなさまこの機会にぜひ「北山クラシック倶楽部2018前半セット券」をお買い求めください。

 

ヨーロッパの老舗ブラス・アンサンブルが魅せるファン垂涎の超絶パフォーマンス!
2018/6/14(木)19:00開演「ベルギー金管アンサンブル」
「ベルギー金管アンサンブル」は、トランペット4名、トロンボーン4名、ホルン2名、テューバ1名の、才能に溢れた強者揃いの11名で構成されています。メンバー全員がベルギー有数の名門音楽院を卒業し、著名オーケストラで現在活躍中です。
彼らのコンサートでは、金管五重奏やトロンボーン四重奏、そして大規模の金管アンサンブルまで、変幻自在のアンサンブルを堪能することが出来ます。
今回選ばれたプログラムには、彼らの豊かな音楽性や音色の幅広さを存分に味わうことの出来る作品がずらり。金管アンサンブルが持つ、果てしない可能性をご堪能ください。
一回券/一般:3,000円、学生2,000円、小学生500円、会員2,700円*
*会員先行:2月25日(日)/一般発売:3月4日(日)/主催:プロ アルテ ムジケ

 

音楽監督デュメイと関西フィルの仲間たちによる至極のアンサンブル、京都初登場!
2018/9/19(水)19:00開演「オーギュスタン・デュメイ&関西フィル スペシャルコンサート」

©Michel Cooreman

「オーギュスタン・デュメイ&関西フィル スペシャルコンサート」は、音楽監督オーギュスタン・デュメイ&関西フィルの魅力を感じていただく特別な演奏会です。関西フィル音楽監督として、絶大なる存在感を示しているデュメイ。彼は偉大なる指揮者であると同時に「今世紀最高のヴァイオリニスト」のひとりとして、国際的に高く評価されています。そんなデュメイと関西フィルのメンバーが選んだプログラムは、オール・ブラームス。今回は、傑作中の傑作である室内楽作品3曲を演奏します。メンバーの演奏と共に“正統派スタイル”と評されるデュメイのヴァイオリンにご注目ください。
一回券/一般:4,000円、学生(25歳以下)2,000円、会員3,600円*
*会員先行:5月20日(日)/一般発売:5月23日(水)/主催:関西フィルハーモニー管弦楽団

 

 

こんな「コントラバス」はじめて?!話題沸騰!ザ・ベース・ギャング、日本席巻
2018/10/11(木)19:00開演「The Bass Gang ザ・ベース・ギャング」
イタリアが生んだ最高に陽気なヴィルトゥオーゾ集団「ザ・ベース・ギャング」彼らのステージはまるで一大エンターテイメント!クラシックから、ジャズ、タンゴ、映画音楽、ロックにいたるまで名曲の数々を極上のアレンジで聴かせてくれます。彼らの魅力はなんといっても、一度聴くと病みつきになるほどの「面白さ」と「サービス精神」。これまで知らなかった「コントラバスの世界」が目の前に広がっていくのを感じるでしょう。老若男女問わず楽しめるコンサートに乞うご期待!
一回券/一般:4,000円、学生(25歳以下)2,000円、会員3,600円*
*会員先行:6月17日(日)/一般発売:6月24日(日)/主催:AMATI

 

サックス界のエリート集団×日本のトップ・プレイヤーたち 白熱したステージから目が離せない!
2018/10/31(水)19:00開演「ハバネラ サクソフォン・カルテット&ブルーオーロラ サクソフォン・カルテット」

©ノザワヒロミチ

パリ国立高等音楽院教授クロード・ドゥラングルの門下生たちで結成された『ハバネラ サクソフォン・カルテット』。大阪国際室内楽コンクールなど8つの国際コンクールで華々しく優勝を飾り、現在世界No.1とも言われるサックス界のエリート集団です。一方、日本を代表するサクソフォン奏者 平野公崇が結成した『ブルーオーロラ サクソフォン・カルテット』は、日本のトップ集団と言われています。最高にグルービーな演奏をどうぞお楽しみください。
一回券(全席指定)/一般:4,000円、学生(25歳以下)2,000円、会員3,600円*
*会員先行:7月14日(土)/一般発売:7月22日(日)/主催:アスペン

 

 

 

 


 

★お得な4公演セット券(限定100セット!)

[料金]全席指定 12,500円 <15%お得!>

アンサンブルホールムラタ

[販売期間]
*会員先行:1月27日(土)~2月3日(土)
一般:2月4日(日)~2月22日(木)

*会員…京都コンサートホール・ロームシアター京都Club(会費1,000円)・京響友の会の会員が対象です。

北山クラシック倶楽部2018 前半セット券チラシ(表面)
北山クラシック倶楽部2018 前半セット券チラシ(裏面)

京都 ラ ビッシュ アンサンブル Vol.14(10月9日)インタビュー

投稿日:
アンサンブルホールムラタ

京響メンバーを中心に、2002年に結成された「京都 ラ ビッシュ アンサンブル」。
ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、クラリネット、ファゴット、ホルンというユニークな楽器編成による多彩なレパートリーを誇り、これまでに京都公演をはじめ、鳥取、兵庫、岐阜、滋賀など各地の公演で好評を得てきました。

京都 ラ ビッシュ アンサンブル

今年はラ ビッシュ アンサンブルにとって、結成15周年となるメモリアルイヤー。
10月9日(日・祝)14時、京都コンサートホール アンサンブルホールムラタで公演を開催します。
プログラムは、2つの大曲を演奏します。まず、ベルギーの作曲家マルセル・ポート (1901-1988) の《クラリネット、ファゴット、ホルン、弦楽五重奏のための八重奏曲》。
そして、かの有名なアントニオ・ヴィヴァルディ (1678-1741) のヴァイオリン協奏曲「四季」を八重奏用に編曲したものです。8人全員が主役となって、色とりどりの四季を表現します。
バロックと近現代それぞれの「八重奏」をお楽しみ頂ける、なんとも贅沢な一夜です。

京都 ラ ビッシュ アンサンブルVol.14演奏会チラシ

「八重奏」とは、2台のヴァイオリン・ヴィオラ・チェロ・コントラバスというオーケストラの基本的な編成に、クラリネット・ファゴット・ホルンという管楽器を組み合わせたもの。その完璧な響きから「オーケストラの縮小版」と称される一方で、各奏者のヴィルトゥオジティもじっくり味わうことが出来ます。「京都 ラ ビッシュ アンサンブル」も然り。これまで、八重奏ならではの濃密な響きで、たくさんの聴衆を魅了してきました。
今日は、「京都 ラ ビッシュ アンサンブル」の代表でコントラバス担当の神吉正氏に、ラ ビッシュ アンサンブルの魅力についてインタビューを行いました。

神吉正(コントラバス)

――結成15周年、おめでとうございます!みなさんにとって、15年は長かったですか?それとも短かったでしょうか?
神吉正氏(以下敬称略):室内楽が好きな京響メンバーが集まり、その楽しさをお伝えしようと一回一回を大切に発信し続けて、あっという間に時間が経った感覚です。

――アンサンブルは続けることに意味があると思いますので、素晴らしいと思います。15年継続して活動するということは、決して簡単なことではありません。ところで、アンサンブル名の「ラ ビッシュ」とはどのような意味があるのですか?
神吉正:「ビッシュ」という言葉は、フランス語のbiche(「雌鹿」の意味。フランスでは愛らしい女性に対して、この言葉が用いられることも)と日本語の「美酒」をもじったもの。
長く熟成される「美酒」のように、皆から愛されるアンサンブルを目指して活動を重ねてきました。
時間をかけてビッシュのサウンドを作り上げ、これからさらに熟成させていきたいと思っています。

――なるほど、素敵なアンサンブル名ですね。
みなさんは全員、京都市交響楽団で出会ったメンバーでいらっしゃいますが、お名前と担当楽器をご紹介頂けますか?
神吉正:全員、京響の団員または元団員で構成され、世代を越えて意見をぶつけ合う仲間です。共通点は「アンサンブルが好き」であるということですね。
まず、ヴァイオリンを担当する2人を紹介します。田村安祐美と片山千津子です。

田村安祐美(ヴァイオリン)
片山千津子(ヴァイオリン)

ヴィオラを担当するのは、小峰航一です。

小峰航一(ヴィオラ)

チェロを担当するのは、渡邉正和です。

渡邉正和(チェロ)

クラリネットとファゴットは、それぞれ鈴木祐子と仙崎和男が担当します。

鈴木祐子(クラリネット)
仙崎和男(ファゴット)

ホルンは小椋順二です。

小椋順二(ホルン)

そしてコントラバスは私、神吉正が担当しております。

神吉正(コントラバス)

そして忘れてはならないのが、毎公演、我々のために編曲を施してくれる前田肇氏です。

前田肇(編曲)

――ありがとうございました!どのような音色や響きになるのかとても楽しみです。
神吉さんにとって「八重奏」の魅力は何でしょうか?
神吉正:オーケストラの編成を縮小させると八重奏の編成になると言われてます。
弦楽器、管楽器、それぞれの音色と、それが調和された響きや迫力を一度に味わっていただけるのが、この編成の醍醐味です。

――今回の公演では、バロックと近代からそれぞれ1曲ずつ取り上げられますね。プログラムの聴きどころを教えてくださいますか。
神吉正:本来はヴァイオリン協奏曲である「四季」を、メンバー全員がソリストであるかのような、八重協奏曲として生まれ変わらせました。新しい響きをお楽しみください。
また、ほとんど知られていないポートの八重奏ですが、隠れた名曲が発掘される瞬間になるかもしれません。是非お立ち会いください。
今回のプログラムは、年齢に関係なく幅広い世代に聴いていただきたいですね。
クラシックに馴染みのない方でも、「四季」はどこかで耳にしたことのある曲だと思いますので、きっと楽しめると思います。

――いつも多彩な作品をプログラミングしていらっしゃるのが印象的です。どのようにしてプログラムを決められていますか?
神吉正:メンバー全員で、常にアンテナを張り、演奏会の情報やインターネット、CDなどをチェックしています。
お客さまからご提案いただいたケースもありました。また、カタログから楽譜を購入してみたものもあります。今回演奏するポートは、そのうちの一曲です。

昨年の公演から 京都 ラ ビッシュ アンサンブル

――それでは最後に、聴衆の方々へ一言お願いします!
神吉正:今回は新しい試みで、挑戦的なプログラムとも言えますが、初めて室内楽を聴かれる方でも、楽しめる内容になっています。
小編成ならではの緻密なアンサンブルを、是非聴きにいらしてください。

2017年9月1日 京都コンサートホール事業企画課メールインタビュー(た)